アルカディア『マクロスプラス』完全変形YF-19を徹底紹介!

05.31.2014 · Category レビュー

 アルカディアから、OVA『マクロスプラス』に登場した主役機のひとつ、YF-19が1/60完全変形の完成品モデルとして発売されました。今回はこの究極といってもいい完成度のアイテムを、豊富な写真とともに紹介していきます。

 ヴァリアブルファイター(VF)の完全変形モデルというのは、マクロス好きのファンからすれば永遠に追いかけたい憧れのひとつ。このYF-19に限らず、各社からいろいろなモデルがこれまでに発売されてきましたが、やはりそのクオリティは気になるもの。このYF-19に関してですが、素晴らしい出来で、非の打ち所がないといっていいでしょう。正直いって価格は決してお安くはありませんが、ボリュームや豊富な付属物など、パッケージの内容を見ていただければ納得できるどころか、むしろ安いくらいなのでは、と感じるほどです。

1/60 マクロスプラス 完全変形 YF-19 with ファストパック
アルカディア/発売中(2014年3月発売)/26,667円+税/全長:約310mm

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ファイター形態

■脚部(エンジンナセル)はバトロイド時のプロポーションに関わる部分で、しっかりとした前後幅を持ちつつ、ファイターでも全体として薄さを損なわない絶妙なバランス

 まずはファイター形態から見ていきましょう。変形を実現したモデルは、可動機構を内蔵するために変形前後のプロポーションに少なからず妥協点があるものも存在します。ところが、このYF-19はファイター、ガウォーク、バトロイドいずれの形態においてもフォルムが美しいのです。

 鶴首状の機首部分は細くなりすぎず、それでいてシャープで、また胴体の部分も設定通りに薄く、戦闘機として破綻のない形状に作られています。

■上面から見ると、機首からグローブ、主翼にかけて段階的に変化する幅と、これを構成するラインが美しい

■前方から見ると、その薄い形状がよくわかります

 それだけでなく、おそらく設計者が航空機のことをよく解っているな、と感じさせる航空機らしい演出が随所に施されているのも嬉しいところ。主翼の翼断面形状、垂直尾翼のラダーの可動、そしてエアインテイクが「ハの字」とされているところなど、見どころはたくさんあります。

■機首の「鶴首」と形容される美しいラインに注目

■機首から機体下面の有機的かつ優雅なラインがYF-19の魅力。ランディングギアも、変形機構を内蔵するモデルでありながら、まったく破綻のない形状です。荷重のかかる部分はダイキャスト製で、がっしりとした感触

 もちろんプロポーションだけではありません。最も重要な変形機構も、動かす際の嵌め合い具合、動き方(渋み)、そして各形態でプロポーションを最大限美しく見せるための工夫など、「ここまで考えて設計しているのか!」と思わず唸らされる箇所がたくさんあります。

 まず、パーツそのものの成型精度が上がったことで、複雑な構成となっている外形パーツがそれぞれピッタリと合わさるところが気持ちいいです。また、変形を実現するために無理をしがちな箇所が、このYF-19にはほとんどありません。むしろ余裕さえ見て取れるほどで、ストレスなく変形させることができます。

 

豊富なオプションパーツ

■脚部エンジンナセルの側面カウルが開いて、内蔵の空対空ミサイルを露出させることができます

 このYF-19は、「完全変形」を楽しむモデルであることは間違いありませんが、前述のようにプロポーションも素晴らしく、ディスプレイモデルとしても充分に楽しめます。

 このディスプレイモデルとしてのYF-19をさらに引き立てるのが、豊富に付属する武装の数々です。

■推進式質量弾ポッドは単体(左)でも、ダブルでも(右)好みに応じて取り付けられます

 武装はそれぞれパイロン(懸架用のパーツ)と武装が別パーツとなっており、様々に組み合わせることができます。例えば、推進式質量弾ポッドなどでは、単体用と複数用のパイロンが用意されており、好きなように組み合わせることができるのです。以下、写真で武装の組み合わせ例を紹介しましょう。

■片翼に外側からハイマニューバ・ミサイル×2、推進式レーザーポッド×1を搭載した状態

■YF-19はOVA劇中ではこうした武装を搭載するシーンはありませんが、書籍「ヴァリアブルファイター・マスターファイル VF-19エクスカリバー」で紹介された武装などがこうして立体化され、様々なパターンを楽しめるのは嬉しいところ

■戦闘機はやはり翼下に武装をたくさん吊り下げるとカッコイイですね!

■RMS-5大型対艦反応弾×4を搭載した状態

■RMS-5も1つのパイロンに2基搭載するパターンが可能です。重量のある武装はなるべく機体側に搭載するのが「らしく」見せるコツです

■外側は片翼にハイマニューバ・ミサイル×2を搭載。作戦内容を想像しながらいろいろ試すのが楽しいです

■質量弾ポッドとAOM-8S二段式迎撃ミサイル

 パイロンの基部、翼に取り付ける部分は保持力もかなりのもので、変形後ももちろん付けたままにすることができます。

 そのほか、余談になりますが、以前やまとから発売されていた1/60 完全変形 YF-19のオプションパーツ「フォールドブースター」が、このアルカディアのYF-19にも取り付けられるようです。手もとにある、という人は試してみるといいと思います。

 

ファイター形態(ファストパック装備)

■劇中では、地球へ向けて出発したYF-19がこの状態でYF-21やゴーストなどと空中戦を行いました

 なにからなにまで、至れり尽くせりのこのYF-19ですが、ファストパックも付属します。ファストパックは一般名称で、「FAST=Fuel, Arms, and Sensor Tactical」の略。プロペラントや武装、索敵装置などを追加で装備できるようにしたオプション兵装のことです。

■機体上面後方(肩)と、脚部側面のグレーのパーツがFASTパックになります

■ステルス性能との兼ね合いもあり、翼下に武装を付けない、という運用もYF-19には想定されています。現代の最新戦闘機にもそうした思想のものがありますね

 

細部

■パイロットのイサムは、ヘルメットを付けた通常のものと、ヘルメットなしのバージョンが付属

 戦闘機モデルでは、細部を精密に作り込むことでスケール感や実在感が演出できます。中でも、最も目を惹くのがパイロットが乗るキャノピーの部分でしょう。

 アルカディアの今回のモデルは、キャノピーもかなり薄く成型されていて、透明プラスチックの厚みによるレンズ効果が極力出ないようになっています。また、コクピット内装やパイロットのイサムについても、これまでにない精密な塗装に驚きます。

■ヘルメットなしのイサム。OVAのVol.4では、ヤンの銃弾によってバイザーが割れたヘルメットを取り払って戦闘を続行しました

■パイロットスーツの肩の塗り分け、ヘルメットのマーキングなど、実に精密に塗装されていて、スケール感バッチリです

■さらに、後席も再現でき、スーツを着たヤンのフィギュアも付属するという嬉しい仕様

■キャノピーは前だけでなく、後ろ側も開きます。前側は、黒い防眩塗装の部分が干渉しないように落とし込まれるようになっています

■側面の統合軍マークなど主要なマーキングはタンポ印刷で、ガシガシ変形させて遊んでも剥がれを心配する必要がありません

■主翼は後方に折りたたんで、高速飛行形態になります

 ファイターモードの見どころのひとつが、変形機構を応用した「高速飛行形態」の再現です。高速飛行時は、主翼だけでなく、垂直尾翼も内側に畳まれますが、尾翼と機体の間の空気が圧縮されることで、尾翼により揚力が生まれ(コンプレッションリフト)、主翼の抵抗を減らすとともに、揚力を補うわけです。

■前進翼のYF-19ですが、高速飛行形態ではまったく異なるシルエットになります

■この形態は母艦格納庫への格納の際にも使わるだろうと想定されます

■主翼の変形機構はこのようなダイキャスト製のパーツで実現しています

■垂直尾翼は変形のために根元から折れ曲がるようになっていますが、さらに動翼(ラダー)が可動するようになっています

■ラダーの可動の様子

■機体上面の構造物。可変にともなうパーツの分割ラインが到るところにありますが、ピッタリと合わさっています。なお、首もとの黒いカバーは内部から引き出し式という懲りよう

■グローブ前方のサブインテーク、肩のダクト、固定武装のレーザー砲、さらにグローブ上から主翼続くラインなど、美しく塗り分けられています

■メインのエアインテイクの外形の三次曲面にも注目。エアインテイクはハの字になっており、内部のブレードが銀色に塗装されています。もちろん、変形時や宇宙空間戦闘時のシャッターがパーツとして用意されています

 

ガウォーク形態

■ガウォークも迫力満点!

 変形を実現し、さらに各形態でのプロポーションが実に素晴らしいのも、このアルカディアのYF-19の特徴です。ガウォーク形態はケレン味もあり、とてもカッコイイ!

 ガウォークモードに到る変形過程でもいくつかの驚くべき機構を味わうことができます。引き出し式の上腕部カバー、膝の逆関節機構など、機構としての安定度はもちろん、外観にも非常に気を遣っていることが判ります。

■足裏の接地も良好です。ガウォーク形態では脚が前に曲がった上で、さらに外側に向かってつま先が開く形状となるのがカッコ良く見せるコツですが、膝部分の複雑にして考え抜かれた関節機構がそれを可能としています

■脚は、大腿部の付け根付近と膝の2箇所で折れ曲がり、全体として無理のない形状となっています。さらに、膝上部が横に回転しますので、脚を外に開くことができるのです

■前方から見ると、膝の周辺は隙のない外観になっています

■上半身は、グローブの後方から少し持ち上がり、肩を羽根の上に出すという特異な形状です。割れたボディの隙間から覗く、赤色の内部構造がワンポイントになっていますね。肩の内側も黒いパーツで引き締まって見えます

 

ガウォーク形態(ファストパック装備)

■もちろん、ガウォークモードでもファストパックを装備できます

■YF-19のガウォークは、もうすぐ人型になるのが分かる、という絶妙なバランスが魅力。でも、機首の部分がいったいどう変わるのか?

■前方からのビュー

■姿勢をなるべく低く、かつコクピット付近をできるだけ水平に……という難しいプロポーションを、脚部の広い可動によって実現。これはどこか1箇所だけが動けばいい、というものではなく、大腿部や膝、足首がそれぞれ連携してこれだけ見事な姿勢を作り上げているからこそ!

■複雑な構造物が露出する後ろからの外観も迫力があってイイ感じです

 

胴体の変形機構

■フレームを繋ぐヒンジ、スライド機構など、狭い中に緻密な設計が盛り込まれています

 ガウォークからバトロイドへの変形においては、長くて美しい機首をどのように折りたたんで胴体内へ収納するか、この辺りの再現が鍵になります。この大胆にして緻密な変形機構の一端を紹介しましょう。

■機首はノーズから後ろが2つに分割されます

■あらゆる部分でクリアランスを考慮し、必要な可動機構を設け、さらには各部をロックするためのダボなどを用意するという設計の妙味。はっきりいって凄いです

 

バトロイド形態(ファストパック装備)

■立ち姿にうっとりするYF-19のバトロイド形態

 最後はバトロイド形態の紹介です。なんといっても、バトロイド形態の格好良さは、この形態専門で作ったモデルだといっても信じられるほどの完成度です。

 ポイントとなるのは、股関節部分の移動機構でしょうか。機首部分の長さがそのまま胴体の長さに直結するYF-19の場合、どうしても上半身と下半身の中間部分が間延びして見えてしまうことが懸念されます。ところが、アルカディアの今回の1/60完全変形モデルでは、股関節の取り付け位置をL字型のスリットで移動させることで微妙にバランスを変え、完璧といっていいバトロイドの形態を実現したのです。

■張り出した肩、ノーズが飛び出す胸、長い脚と、若干人型から逸脱したプロポーションが絶妙

■後ろ姿も破綻なくまとまっています

■頭部のセンサーはクリアグリーンのバイザーが覆っています

■アクションポーズもこの通りバッチリ

 

バトロイド形態

■ファストパックのないノーマルのバトロイド形態

■胴体の下端を見ても、複数のヒンジの作るパーツの位置や角度が計算され尽くしていることが分かります

■ガンポッドはシールドの内側に架装することができます

 とにかく、いずれの形態であっても、どこからどう見ても「カッコイイ」と思える完璧なプロポーションです。YF-19が好きなファンであれば、ぜひコレクションしてほしいアイテムといえるでしょう。完成品モデルの中でも、耐久性や遊び勝手、さらに成型色や塗装も含めた外観に到るまで一級品であることは間違いありません。

 豊富な付属品は、ただ付いているだけでなく、ディスプレイモデルとしてのバリューを最大限活かすもので、アニメファンだけでなくミリタリー方面に興味のある人たちにも満足できる内容なのが嬉しいですね。これだけのものだと、なかなかすぐに再生産、というわけにはいかないと思われます。市場からなくならないうちに、ぜひお手もとに。

 なお、アルカディアではこの後、YF-19の派生型である『マクロス7』ファイアーバルキリーも開発中とのこと。こちらも楽しみですね!

1/60 マクロスプラス 完全変形 YF-19 with ファストパック
アルカディア/発売中(2014年3月発売)/26,667円+税/全長:約310mm

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