映画ブレードランナーのあのブラスターを超絶モデルガンで再現

05.19.2014 · Category レビュー

 1982年に公開された映画『ブレードランナー』でハリソン・フォード演じるデッカードが所持していた銃、通称ブラスターが精密にして重厚なモデルガンとして世に現れた。

 今回は、Elfin Knights Project(エルフィンナイツプロジェクト)の主宰である高木氏が長年積み重ねてきたブラスター研究の成果であるところの発火モデルガン「TAKAGI TYPE M2019BLASTER 髙木型弐〇壱九年式爆砕拳銃」を紹介しよう。

 劇中でそれほど出番は多くないにもかかわらず、映画を見たファンに強い印象を与えたブラスター。しかし、その実体は長らく謎に包まれており、本物あるいはレプリカを手にしたいと願い、これを製作するファンによって研究が重ねられてきた。Elfin Knights Projectの高木氏もそうした研究者の一人だ。

 高木氏はこれまで、少ない情報を頼りにレプリカモデルを製作し続けてきたのだという。映画の公開から30年、新たな情報が判明するたびにバージョンアップを重ね、海外のファンからも高い評価を受けるに到った。その熱意はもはや執念といってもいいかもしれない。

 そして2009年、なんと某所に眠っていたブラスターの撮影用プロップが発見され、オークションにかけられた。高木氏はその際、詳細な取材を行い、得られたデータを反映させて究極ともいえるモデルを生み出したのである。長年の研究が「本物」の出現によって裏打ちされて、集大成として昇華した。それが、今回製品化された高木式と呼ばれるブラスターなのだ。

 現在明らかになっている事実としては、映画の撮影に使用されたプロップモデルは複数あり、アクション用に供された量産品とオリジナルのモデルには異なる点が見られるのだという。オリジナルモデルはある程度完成した段階で量産の型取りに回され、それが終わった後に、さらに細かい部分をバージョンアップを施されたらしい。アップ用のハイディテールモデルといえば良いか。それが、今回のレプリカモデルの元となったものというわけだ。

 右側面の下部に仕込まれた電飾のスイッチが露わに見えるのが分かるだろうか。アップの撮影時にはあえてこの部分を映り込まないようにアングルを調整されたというが、これこそ、オリジナルの証となる部分。これまで、国内や海外を含めて数多のブラスターレプリカが現れたが、寸法や質感などに到るまで、この高木式ほどの再現性を持ったモデルはないといってもいいだろう。

 今回紹介するモデルガンは、このレプリカの量産完成品モデル。付属の薬莢に専用の火薬キャップを付けて発火できる。そのため、通常は樹脂のキャストなどで複製パーツを製作するところを、薬室や可動部など、強度が必要となる部分に金属を採用。手にするとずっしりと重い“本物感”あふれるモデルとして完成したのである。

 とにかく、銃身などを見てもらうと分かるが、面にわずかなうねりもなく、直線が出ているために本物っぽい重厚さがある。

 余談になるが、TVアニメ『装甲騎兵ボトムズ』第1クール・ウド編は舞台設定に『ブレードランナー』の影響を見ることができるが、主人公キリコの持つアーマーマグナムとこのブラスターのイメージは重なる。

■しっとりとしたツヤの感じがたまらない

■スイッチを入れると実際にインジケーターが点灯する

 インジケーターのスイッチはオリジナルと同一に見えるよう、小さいスイッチの上ににカバーを被せている。スイッチ部分はこの小ささで、かつ白色であるものを探すのに苦労したという。

 また、インジケーターも実物に近い色を探した結果、スタンレー社の発光ダイオードであろうと推測。今回の再現にも使用しているが、同社の発光ダイオードは絶版品ですでに市場在庫のみということなので、限りなくオリジナルに近いものを再現できる最後の機会となりそうだ。

■ダブルトリガーに特徴がある。撮影者は日本人の平均よりやや大きめの手を持つが、きちんとホールドするとトリガーガードに指がかからないほど大きなモデルだ

 さらに、高木氏のこだわりはパーツを組み上げるネジにも反映されている。表面に見えるネジを、インチサイズのネジで統一しているのだ。高木氏が過去に手がけたガレージキットのネジはミリサイズのネジだったが、ネジ頭の径とレンチの穴のバランスが異なるために「印象が違う」とマニアに指摘され、今回はインチネジを採用したのである。

 本来、組み立てを担当する工場などでは、規格の異なるネジが混じることを敬遠するが、あえて採用に踏み切ったのだという。

■透明樹脂で成形されたグリップ。琥珀色が美しい

■スイッチを入れてみる

■インジケーターが点灯する

■下部のインジケーターももちろん点灯

■シリンダーをスイングアウトした状態

■付属の薬莢を装填する。シリンダーは5連

■発火ギミックを実現した本格的なモデルガンである

■実際に手に取ると疑問が沸く。照門と照星がないこの銃で、デッカードはどうやって正確に狙いを付けていたのだろうか?

■レバーも可動式

 こうしたアイテムは、製作者の情熱があってこそ世に生まれる。その上でさらに複製・量産されて多数のファンが手に入れることのできる機会を得られる、というのは実際のところ奇跡とさえいってもいいだろう。

 これほどの完成度、再現度を持つブラスターはまたとない。確かに価格は相応だが、長年の研究と再現努力の結晶だ。ファンならばこの機会を逃して良いはずはない。この奇跡に感謝しつつ、ファンにはぜひ積年の想いを果たしてもらいたい。予約・購入は下記を参照のこと。

 なお、ダイキ工業からはABS・PVCで生産された無可動の完成品モデルも発売される。2014年7月発売として準備中なのでこちらもチェックしておこう。

発火モデルガン:TAKAGI TYPE M2019BLASTER 髙木型弐〇壱九年式爆砕拳銃
企画/発売元:エルフィンナイツプロジェクト
設計:モデルワークスグレネード
販売価格:69,800円+消費税+送料1,200円
予約・販売の問い合わせ:MULE
髙木式 Blaster Gun<無可動 ABS・PVC Ver.>
発売元:童人
販売元:ダイキ工業
価格:15,120円(税込)
公式サイト:http://www.daikikougyou.com/2014item/blaster/blaster.html

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