素組みでもいける! ハセガワのVR景清を紹介(開発ウラ話付き)

03.29.2013 · Category レビュー

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 昨年の静岡ホビーショーで開発が発表されたハセガワのバーチャロンシリーズの新作、悪七兵衛 景清[火](あくしちびょうえ かげきよ)がいよいよ今週末発売となる。

 景清といえば近接戦闘に特化した玄人向けのVRだ。今回発売されるのは、風林火山の4タイプ(正確には凬も含め5タイプ)の中から、カトキ氏がイラストでも描いているなど、シルエットとしては最も一般的といえる、V字のクワガタ立て物を模した頭部に焔乃剣を装備した一刀タイプの[火]が選ばれている。そして、カラーリングは「火」のイメージに合わせて赤系統である3Pカラーとなっている。

 ハイエンドCGを元にした、徹底的なディテールやプロポーション再現は、このシリーズではもはやお馴染み。今回も、実に格好いい。

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■鎧武者や袴を思わせるデザインが秀逸な景清が格好良く立体化されている。抜刀や両手で刀を構えることも可能だ。

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■Vコンバーターやブースターは一部クリアパーツで再現。開閉を差替えで再現できる。

塗装無しでこの完成度を実現させた3次元CAD!

 そして、今回の景清で特筆すべきなのは、塗装無しの素組み状態で、かなり設定に近い色分けが成されているということ。用意された成形色は全部で8色。選択式となるクリアパーツ2色(クリアーピンクとクリアーグリーン)が含まれているので、3Pカラーについては7色で色分けを再現しているのだ。この成形色を活かせば、一部を部分塗装する簡単仕上げで設定通りに出来上がるというわけだ。

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■パーツ毎に成形色に合わせた色を塗装して、組み立てた素組み風の完成見本がこちら。正直言っていきなりこれを見ただけなら何の違和感もないのでは?(パーツの合わせ目は消してある状態です)

 ハセガワのバーチャロンブログでもお馴染みの澤田氏によれば、「こうした色分けが可能になったのも、フェイ・イェンの一部で使用され、ガラヤカやマイザーデルタで本格始動となった、3次元CADによる設計が導入された事が大きい」とのこと。もちろん、技術スタッフの投入や、技術的ノウハウの蓄積も見逃せない。

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■上記の塗装済みサンプルと並べてみた(左:素組み風完成見本/右:塗装済み完成見本)が。どこまで色分割が再現されているかよく分かるだろう。

 そもそも、景清は人型メカとしてはスタンダードなプロポーションをしている。一方、ガラヤカは小さな身体に関節を仕込まねばならなかったし、マイザー・デルタは変形というギミックが求められていた。そうした制約がない分、色分割に注力できた側面もあるという。

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■背面から比較(左:素組み風完成見本/右:塗装済み完成見本)。部分的に塗装を施し、スミ入れを施せば設定通りになるのも分かるはず。

組み立てやすさにもこだわったパーツ分割

 また、色分割でパーツが増え、組み立て工程が必然的に増えているのを考慮して、逆に1パーツに出来るところは、積極的に1パーツにしているという。たとえば、腰や太股のサイドに付いている装甲パーツ。これらはいずれも1パーツとなっているのだ(太股サイド装甲のイエローの部分はもちろん別パーツ)。

 ちなみに、実際にはクオリティも維持しながらとなるので、言うほど簡単ではない。一体化もやり過ぎればモールドの省略などに繋がりかねない。しかし、そうしたディテールの省略を極力無しに、作りやすさと色分け、そして写真を見ておわかりの通りのディテール再現まで両立させているのだ。

 また、パーツ同士の勘合にもこだわっているという。完成後に目立つ接着面は、腕やふくらはぎくらい。その他は組み上げてしまえば、それほど目立たない箇所に設定されている。塗装してしっかりと仕上げる場合、合わせ目を消さなければならない 部分は他にもあるのだが、従来のVRシリーズキットに比べれば格段に少なくなっている。こうした配慮は塗装派としてもうれしいところだ。色分けのためのパーツ分割は、マスキングの手間を軽減し、塗装後に組み立てられるというメリットもある。

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■朱色、小豆色、黄色、橙色、白、そして(写真にはないが)グレー、これにクリアーピンクの計7色の成形色に分かれている。さらにボーナスパーツとして、クリアーパーツはグリーンも用意される。

景清以降のVRシリーズはどうなる?

 なお、ハセガワのバーチャロンシリーズが今後もこうした色分割を進めていくのかどうか聞いてみたところ、興味深い回答をもらえた。一言でいえばこの「景清に対する反応次第」であるという。実際のところ、今回の景清はハセガワのVRシリーズの中心価格帯よりも高くなっている。色分けによってパーツ数や金型の数が増えたからだ。けれど、多少高価であっても、こうした色分けが歓迎されるようなら、この方向性を強めていくし、逆もまたしかりだ。

 それに、どのVRをキット化するかにもよるという。仮に好評だとしても、「ライデンのような大型VRでは、価格が飛躍的に上がってしまうので、完全な色分けを行うようなことはないでしょう」とのこと。また、エンジェランの模様など非常に複雑な色分けをパーツ分割したらかえって組み立て難くなってしまうおそれもあるのは容易に想像がつくことだ。

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■組み立てやすさを追求しつつ、素組みでの完成度を高めた景清。実際に塗装する際にも作業しやすくなっているはずだ。

 いずれにしても、ユーザーの声が第一であるという。ぜひ、この組み立てやすくなった景清を実際に作ってみて、感想をハセガワに寄せて欲しい。ユーザーのみんなの声が、今後のVRシリーズの流れを左右するのだ。

 マスターファイルブログでは、発売に合わせてサンプルの組み立てレビューを行う予定だ。もちろん、色分割を最大限に活かした簡単仕上げでのご紹介となる。そちらもご覧いただきたい。

最後に澤田氏からある情報をもらった。この景清のF枠ランナーには、ちょっとした“おまけ”が入っているという。説明書にも何も書かれていないので、知らなければ見逃してしまいそうなものなのだが……そちらについても次回、ご紹介したい。

1/100 電脳戦機バーチャロンシリーズ
第六工廠八式壱型丙 悪七兵衛 景清[火]
ハセガワ/3月31日頃発売予定/5,040円(税込)/1/100スケール 全高:19.1cm/購入はこちら

©SEGA, 2001 © CHARACTERS  AUTOMUSS CHARACTER DESIGN : KATOKI HAJIME
※掲載しました写真は開発中のため、実際の製品と異なる場合がございます。

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